「嫌なら辞めてもいい」という言葉の真意

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新生活・新学期が始まり、同時に新社会人となる方も沢山いる4月1日。

SNSで社会人先輩から新社会人へ向けた言葉で一番多く目にするのは

 

「嫌なら仕事なんて辞めてもいい」

 

という言葉なんじゃないかなと思う。

 

ただ昨今、その言葉を真に受けてしまい「嫌なら辞めろなんて無責任だ!」

「辞めた後の始末をするのは残った社員だぞ!」なんて鼻息を荒くして

キレ散らかしてしまう困った大人も増えていれば本当に2.3日で入った会社を

辞めてしまう人達も多々散見される。

 

この「嫌なら辞めても良い」という言葉の真意を正しく理解しないと

こういったことになってしまいがちなので今日は筆者が思うこの言葉の

意味を解説しようと思う。最初に結論を記す。

 

「嫌なら仕事なんて辞めてもいい」=「辞めるという選択肢を持って仕事をする」

 

ということだと自分は思う。

ん?一体どういうこと?と思った人もいるかもしれない。

 

「辞める」という選択肢を持たない、即ち「続ける」という選択肢しか

持たない状態で仕事をすることになるとどうなるだろうか?

 

例えば入った会社が超絶ブラックだった場合、パワハラ上司がいる場合、

本当に心の底から嫌だと感じる仕事だった場合、「続ける」というカードしか

切れないと人間のメンタルは本当に危険な状態に陥る。

 

「自分にはこの仕事(会社)しかない....」「折角頑張って入った会社なんだ...」

そんな言い訳にも似た呪詛を呟きながら音速で精神は疲弊し心は病んでいく。

 

人間こうなってしまうと正常は判断が出来なくなる。

 

某企業で超長時間残業をさせられ挙句自殺してしまうというニュースがあったが

割と他人事ではなく誰しもが「簡単に」そうなってしまう危険がある。

 

そしてこの状況は会社に入るのが初めてで他企業と比較することが出来ない新卒

の時ほど陥りやすい。

 

正常な判断が出来る人であればそんな話を聞いた時に「そんな企業なら辞めれば

いいのに...」なんて言葉も出てくると思うがそもそも「辞める」というカードを

持っていない人にはその判断は難しいものになる。

 

そんな「もしも」の時に「辞める」というカードが切れるか否かで

その先の人生は天と地ほどの差になると自分は思う。

 

これも例えだが、何か買い物をする時 ①安くて壊れやすい物 ②高価だけど高品質な物

という二つの選択肢よりも「ある程度の値段だけど品質もそこそこ」という

第三の選択肢があった方がより自分のニーズに合った商品を探せることに繋がる。

 

それと同じで要は単純に選択肢というものは多い方が良い。

ただそれだけのことだと思う。(逆に多すぎてもダメだが...)

 

「辞めた後の不安」も理解は出来る。ただここで一番大切にしないといけないのは

自分の精神、心だということを忘れないようにして欲しい。

 

心が疲弊する企業に勤め続け、本当に精神が病んでしまっては、今まで楽しいと

思えていた趣味も全く楽しくなくなり、友達と遊ぶのも億劫になったり、

現代で生きる上で一番大切な「なにかをしたい」という好奇心そのものが消え失せてしまう。

 

日本には何か一つの事を最後まで続ければ偉い、辞めたら負けという謎の風潮がある。

仕事においても全く同じで途中で仕事を辞めたら無責任と言ってくる人達がいる。

 

もしそういう人がいたら極力近づかない方が良い。

 

何故なら生涯雇用なんてものはとっくに終わっているし、一度でも転職を経験した

社会人であればいかに転職というものが有意義なものかを理解しているので、

そんな言葉は出てこないはずだからだ。

 

また「続ける」も「辞める」も自分で決めたことならそれは同じくらい価値を

持っていて素晴らしいことだと自分は思う。

 

筆者が伝えたいことは以上だ。

 

さてここまで説明すれば「嫌なら仕事なんて辞めてもいい」という言葉が

今までと別物に見えてきた人もいるのではないだろうか?

 

もしそうならとても嬉しい。

 

賛否両論多々意見はあるかもしれないが、筆者が伝えたいことは一つで

どんな時だって一番大切にするのは自分の「心と体」だということで、

自分が持っているどんなものよりも大切なその資産を失わないようにして欲しい。

 

これを読んだ人がエンジョイ社畜ライフを送れることを心から願っている。